犬が下痢をしたとき、食事を抜く、いつもと違う手作り食を与えるといった一律の対応は、年齢や持病、脱水の状態によっては負担になります。便の回数と色、嘔吐、食欲、水分、誤食の可能性を記録し、まず動物病院へ相談する緊急度を判断します。食事内容は獣医師の指示に沿い、急な変更を重ねないことが基本です。
食事より先に全身状態を確認する
便が一度柔らかいだけか、何度も水のような便が出るか、血や黒い色がないかを確認します。嘔吐、腹部の張り、強い痛み、ぐったり、歯ぐきの色、飲水の可否も重要です。子犬、高齢犬、小型犬、持病や服薬がある犬では早く状態が変わることがあるため、家庭の一般論を当てはめません。
自己判断の絶食や人の薬を避ける
『腸を休ませる』目的で長く食事を抜く方法は、すべての犬に安全ではありません。人用の下痢止めや残っている抗菌薬も与えません。かかりつけ病院へ、最後に食べた物、量、時刻、普段のフード、誤食の可能性を伝え、食事を続けるか、どの内容と量にするか指示を受けます。
水分は飲めるかを観察し無理に流し込まない
新鮮な水を届く場所に置きますが、吐いている犬へ大量に飲ませたり、シリンジで無理に流し込んだりしません。飲むとすぐ吐く、全く飲めない、尿が極端に少ない場合は脱水の心配があります。水の量を正確に測れなくても、容器の減りと尿の回数を記録します。
便の写真と新鮮な検体を準備する
色や形が分かる写真、排便時刻、回数を残します。病院から便を持参するよう案内されたら、清潔な密閉容器を使い、採取時刻を伝えます。散歩先の薬剤、拾い食い、新しいおやつ、旅行、他の動物との接触なども診断の手掛かりになるため、都合の悪い情報も省かず共有します。
記録するときの小さなコツ
一度の様子だけで結論を出さず、起きた時刻、直前の出来事、食事や水分、排泄、睡眠、いつもとの違いを短く残します。写真や動画を撮る場合は動物を追い立てず、普段の距離から安全に記録してください。同じ条件を翌日も比べられる形にすると、家族や獣医師、トリマーへ状況を説明しやすくなります。
今日から確認するチェックリスト
- 便の色・回数・血の有無を記録した
- 嘔吐・元気・痛み・飲水を確認した
- 人の薬や残薬を与えていない
- 食事を抜く前に病院へ相談した
- 誤食や新しい食品を正確に伝える準備をした
専門家へ相談する目安
血が多い、黒い便、制御できない下痢、強い痛み、ぐったり、呼吸がおかしい、飲めない、繰り返し吐く場合は早急な受診が必要です。Merck Veterinary Manualは、嘔吐や下痢が24時間を超える場合も獣医師への相談目安に挙げています。迷うときは待たずに動物病院へ連絡してください。