クレートを用意すれば、その日から安心して留守番できるわけではありません。犬が中で落ち着けることと、人が不在でも過ごせることを分けて、少しずつ準備する必要があります。
クレートは罰を与える場所にしない
クレートは犬が休む場所の選択肢です。吠えたから入れる、失敗したから閉じ込めるといった使い方は避けましょう。最初から扉を閉めて我慢させるのではなく、自分で近づき、中を確かめられる状態から始めます。
人の出入りが激しい場所や直射日光が当たる場所を避け、落ち着いて休める位置を考えます。布で覆う場合も通気や温度を確認し、犬が布を引き込んで噛まないかに注意してください。
大きさと安全な設置を確認する
犬が自然に立ち、向きを変え、横になって体を伸ばせる空間が必要です。商品名のサイズ区分や推奨体重だけに頼らず、実際の内寸と犬の姿勢を確認しましょう。子犬は成長するため、一度合えばずっと同じとは限りません。
組み立てや留め具に不備がないか、扉が勝手に閉まらないかを点検します。水を飲めるようにし、寝具やおもちゃは噛み壊して飲み込む危険がないか、その犬の使い方を見て選びます。
扉を開けたまま、短い段階から
最初は扉を固定して開けたままにし、犬が自分で出入りできるようにします。近づいたことや中で落ち着いたことをほめ、食べ物を使う場合は食事量との兼ね合いを考えます。犬を押し込んだり、出ようとするところを塞いだりしないでください。
十分に落ち着けるようになってから、ごく短い扉の開閉など次の段階を検討します。何日で完成と期限を決めず、犬が不安を示したら前の段階へ戻します。眠っている隙に長く閉じ込める方法で慣れを確かめないようにしましょう。
クレートに慣れることと留守番は別の練習
人がそばにいれば休めても、外出すると不安になる犬もいます。初めて扉を閉めた日に長時間の外出を予定せず、在宅時に反応を確認してから不在の練習を考えます。クレートを不安そのものの治療代わりにはできません。
強く鳴く、扉を噛む、激しく出ようとするなどの場合は、放っておけば慣れると考えず中断し、獣医師や行動の専門家に相談します。犬が落ち着ける別の安全なスペースも選択肢になります。
長い不在に合わせて閉じ込める計画にしない
排泄、水、体を動かす機会、健康状態に応じた世話が必要です。すべての犬に共通する留守番可能時間を決めず、年齢や生活習慣も踏まえて考えてください。不在が長くなるなら、家族や世話を頼める人と分担することを検討します。
記録には、練習した長さだけでなく、入る前、中、出た後の様子を残します。「扉を閉められた」ことより、「犬が無理なく休めた」ことを基準に、少しずつ暮らしへ取り入れましょう。